Vol.744

5月ももう後半に差し掛かった。世間では学校の運動会、体育大会の時期である。
我が家も長男の高校、次男の中学と立て続けに体育大会が行われ、応援に出かけた。
長女の幼稚園入園に始まった我が家の三姉弟の学校行事への参加も、残り僅かになってきた。
幼稚園1年から2年、小学校6年、中学校3年、高校3年のおよそ14年に渡る学校との関わりは、次男の中学入学でカウントダウンに入った。最初の頃は、カメラもビデオの機械も大きく重たかった。
しかしそんなことを気にすることもなく、様々なシーンを切り撮った。はじめのこの時はどこの家庭もそうだと思うが、ビデオテープの数がみるみるうちに増えていった。そして歳を重ねるうちにビデオやカメラの大きさも少しずつ小さくなり軽なっていった。時代の流れを写す鏡と言っても過言ではないと思う。

当然のように子どもも二番目三番目となっていくうちにビデオの本数も減っていく。そして、今になってはビデオではなくカードやハードディスクに記録するようになると、ビデオは存在しなくなった。アナログはデジタルに代わり、子どもたちの周りの環境も変わっていった。

我が家には毎年、子どもたちの成長を記録する柱がある。「ちまきたべたべ、かあさんが測ってくれたせいの丈」そうなのだ我が家はマンションであるが、内の中央に当たる真ん中の柱に、子どもたちの成長の記録が残されているのだ。その記録も中学までで止まっている。我が家の子ども達の成長を見守った柱である。

長女はまもなく短大を卒業する。親の心配を他所に親元を離れての一人暮らしを満喫している模様だ。子どもたちは成長し、我々親は年を取ったが、今でも娘が帰ってくるとその柱があるリビングで家族全員が集まり馬鹿な話でみんなで大笑いしているし、映画を見たり、食事をしたりする。何があるでもなく家族はこの部屋に集い自然に言葉をかわしている。時間は流れ、家族同士の連絡がラインに変わり、それぞれの外観は変わっても変わらない何かが、あるのだろう。さていつまでこうやって、家族みんながここに集まることができるのだろう。そんなことを考えた5月である。